ガンジーにも敵がいた。人間関係の「残酷な真実」を受け入れた時、HSPはもっと自由に生きられる

HSP
この記事は約4分で読めます。

終わらない「好かれなきゃ」の呪縛

職場で、グループの中で、誰か一人でも不機嫌そうな人がいると、気になって仕方がないということはありませんか? 「私のせいかな?」「何か気に障ることしたかな?」

相手の感情に敏感なHSP(Highly Sensitive Person)にとって、「誰かに嫌われているかもしれない」という状況は、気になってしかたがないストレスのもとです。

その結果、私たちは無意識のうちに、こんなミッションを自分に課してしまいます。

「話す言葉を間違えちゃいけない」「場の雰囲気に合わせて、正しい行動をしないといけない」

そのために、自分の気持ちを殺して空気を読み、笑顔を作り、神経をすり減らす毎日…。

でも、もしその努力が、最初から「報われないことが決定している」としたら? あなたがどれだけ素晴らしい人間であっても、あなたを否定する人は必ず現れるとしたら?

この記事では、HSPが全員に好かれようとしてしまうことで生まれる「現実との歪み」に気づき、その苦しみから解放されるための、少し残酷で、でも救いのある「人間社会の真実」についてお話しします。


1. どれだけ頑張っても避けられない「NO」の存在

残酷な事実ですが、あなたがどれだけ努力しても、どれほど誠実に人と向き合っても、あなたの表現や存在そのものに「NO」を突きつけてくる人は、必ず現れます

それは、あなたの努力不足でも、性格のせいでもありません。 理由はただ一つ。「人間の心の中には、人を否定しようとするプログラムがあるから」です。

妬み、ひがみ、自分と違うものへの嫌悪感、仲間外れにしようとする排他性…。これらは、人間が集団で生きる生物として進化してきた以上、どうしても存在してしまう「心の影」のようなものです。

あなたが光れば光るほど、その光を妬ましく思う影もまた、濃くなるのです。


2. 歴史が証明する真実(有名人の事例)

  • 「非暴力・不服従」の聖人、ガンジー
    インド独立の父であり、世界中で「人格者」として尊敬されるマハトマ・ガンジー。彼ほど志が高く、自己犠牲を厭わなかった人物はいません。しかし、そんな彼にも、彼の思想を憎み、命を狙うほど激しい敵対者が数多く存在しました。
    最終的に彼が凶弾に倒れたという事実は、どれほどの善意も、全ての人に受け入れられるわけではないことを証明しています。
    (若いころは盗みなどをしてタバコを買ってたこともあるらしいですが・・・笑)
  • お大師さん、弘法大師空海
    学問、芸術、宗教、何をやらせても超一流。誰もがひれ伏すような完璧な天才。 彼なら、誰からも尊敬され、敵などいなかったのでしょうか?
    実は彼にも、決定的に分かり合えなかった相手がいました。それは、同時代のもう一人の偉大な天才、最澄(伝教大師)です。

    彼らは最初は協力関係にありましたが、経典の解釈を巡る価値観の対立や、最澄の愛弟子が空海の元へ移ってしまったことなどが原因で、最終的には絶縁状態になってしまいました。

    あの完璧な天才・空海でさえ、同じ志を持つはずの相手と、感情のもつれで分かり合えなくなることがあるのです。
    「全員と分かり合う」ということが出来たなら、その人は人を超えた神のような存在かもしれません。

  「誰からも嫌われない」ということは、人間社会において不可能です。


3. メンタルが強い人の思考パターンを借りる

では、「メンタルが強い」と言われる人たちは、この残酷な現実とどう向き合っているのでしょうか。彼らは決して、傷つかない鉄の心を持っているわけではありません

彼らは「割り切って」いるのです。

  • 思考パターン①:「それは相手の問題だ」
    自分に向けられた妬みや嫌悪感を、「自分のせい」ではなく、「相手の心の中にあるネガティブな感情が、たまたま自分に向かっただけ」と捉えます。相手の機嫌の悪さの責任を、自分が負う必要はないと知っています。
  • 思考パターン②:「全員に好かれるのは無理ゲー」
    彼らは最初から、「出会う人の一定数は自分を嫌うものだ」という前提で生きています。だから、誰かに否定されても「ああ、そういうタイプの人ね」と、想定内の出来事として受け流せるのです。

    ひろゆきみたいな人ですね。

まとめ:もう、頑張りすぎなくていい

HSPのあなたが抱えている「全員に好かれなきゃ」という思いは、優しさであり、誠実さの裏返しでもあります。

でも、その優しさを、あなたを否定する人たちのために使い果たす必要はありません

ガンジーや空海でさえ無理な所業を私たちが成し遂げるなんて、労力の無駄です。

だから、もう、頑張りすぎなくていいんです。

「誰にも」嫌われないための努力をやめて、その分のエネルギーを、あなたを大切にしてくれる人や、何よりあなた自身のために使ったほうが、あなたも幸せになれるはずです。

「ああ、やっぱり嫌われることもあるよね。人間だもの」 そうやって諦めることができた時、あなたの心は、今よりずっと自由に、軽やかになるはずです。

コメント